葬儀の見積もりをとる際、葬儀社のスタッフから「こちらのプランなら豪華に見えますよ」と造花祭壇(または造花混合プラン)を勧められることがありますが、そこには葬儀社側の経営的な事情やメリットが隠されていることも知っておく必要があります。葬儀社にとって、生花祭壇は市場から花を仕入れ、専門の生花スタッフ(フローリスト)が時間をかけて制作し、終われば廃棄するという、原価率が高く手間のかかる商品ですが、造花祭壇は一度作ってしまえば何度もレンタルとして使い回すことができ、設置や撤去も短時間で済むため、利益率が非常に高い「ドル箱商品」となり得ます。そのため、表向きは「費用を抑えられます」「エコです」とメリットを強調しつつ、実は自社の利益確保や人手不足解消のために造花を推奨しているケースも少なくないため、勧められるままに決めるのではなく、「本当にそれが自分たちの望む葬儀なのか」を冷静に見極める目を持つことが大切です。もちろん、良心的な葬儀社であれば、造花の品質管理を徹底し、毎回きれいにメンテナンスされたものを提供してくれますが、中には使い古されて色あせたり埃をかぶったりした造花を平気で使い回す業者も存在するため、契約前に実物の写真や、可能であれば現物を見せてもらうなどの自衛策が必要です。また、「生花プラン」と「造花プラン」の差額がそれほど大きくない場合、生花の方が原価がかかっている分だけ「お得」であるとも言えますので、見積もりの金額だけでなく、その内容(花の量や質)をしっかりと比較検討することが、後悔のない葬儀にするためのポイントとなります。葬儀社のアドバイスは参考になりますが、最終的な決定権は遺族にありますので、造花のメリット・デメリットと葬儀社の事情を天秤にかけ、納得のいく選択をしてください。