赤ちゃん連れのお葬式で得た悟り

お葬式といえば暗くて悲しい、大阪の家族葬で気を付けたいマナーは湿っぽい印象の式典ですが、私の中でその印象を変えたお葬式がありました。
それは、10年ほど前のことです。私には第一子である1歳目前の息子がいました。しかし、かわいい孫の1歳のお誕生日を目前にして、安心納得料金の家族葬を大阪のフローラルホール城東会館で夫方の祖父が亡くなってしまいました。お年的にまさに天寿でしたので皆さんそれほど沈んではいなかったのですが、お坊さんのお経の最中に大爆音のオナラをし芳ばしい臭いを漂わせてくれた息子のおかげで、誰一人としてお葬式に集中できず、冷ややかな笑いとともに式は終わりました。
そのつい1ヶ月後のこと。今度は私の実父が急逝してしまいました。前月のお葬式とは比にならないくらい私も実母も落ち込んでいて、式の雰囲気もそれはそれは暗く重いものでした。最初は。その雰囲気をぶち壊してくれたのも、やはり息子でした。お葬式中、ずーっと私のパールのネックレスを舐め舐め。なにやら呪文を唱えながら数珠を振り回す。爆音のオナラももれなく(笑)とにかく、元気なのです。
これらのお葬式を経て、私は思いました。そうだよね、お葬式はシンミリ会ではなく、生きていく人が時計に倣って前に進むためのただの区切り式なんだよね、と。元気いっぱいの息子に振り回されたおかげで、なんだか大切なことを悟らせてもらいました。
・・・大変でしたけどね。